『New VIRTUA FIGHTER』Project:対戦バトルプレイ First Look - 現実の先に何を見るか
2025年8月4日、格闘ゲームシーンに新たな波が押し寄せました。セガが手がける『New VIRTUA FIGHTER』Projectの、待望の対戦バトルプレイ映像が初めて公開されたのです。シリーズのファンはもちろん、全ての格闘ゲームファンが注目したこの「First Look」は、『バーチャファイター』が目指す現代的な格闘ゲームの姿を垣間見せるものでした。
ドラゴンエンジンが描く、新たなビジュアル
公開された映像でまず目を引いたのは、そのグラフィック表現です。本作では、龍が如くシリーズでお馴染みのドラゴンエンジンが採用されているとのこと。キャラクターモデルは、これまでのシリーズから一新され、より現代的なビジュアルで描かれています。筋肉の表現や衣装の質感は、現実離れした派手さよりも、堅実なリアリティを追求しているように見えました。ステージ背景も、キャラクターを引き立てるシンプルな構造ながら、細部にわたる描写が確認できます。全体として、最新の格闘ゲームとしては「普通」といった印象で、奇抜さよりも安定感を重視しているようです。
洗練された操作感と、新たな格闘体験への挑戦
今回の「First Look」で最も注目されたのは、やはりそのバトルシステムです。基本的な3すくみ(打撃、投げ、ガード)による直感的な操作感は健在で、シリーズの醍醐味である奥深い読み合いは引き続き楽しめそうです。
映像からは、特定の技やコンボ中に発生するであろう、スローモーションを伴うエフェクトが確認できました。これはヒットの瞬間をより際立たせるための演出と思われます。また、ガードブレイクやさばきのようなパリィの攻防において、より戦略的な選択が求められるような新要素の導入も示唆されており、従来のシステムに新たな刺激を加えることが期待されます。
しかし、映像を見る限り、打撃にはやや「重さがない」ように感じられる場面も見受けられました。これは、今後の調整やフィードバックによって改善される可能性も十分にあります。スピーディーな攻防が展開される中で、いかに打撃の「重み」や「確かな手応え」をプレイヤーに感じさせるか、今後の課題となるでしょう。単なる演出効果に留まらず、ゲームプレイの根幹に関わる部分であるため、製品版での調整に期待が集まります。せめてアキラの八極拳は下の映像くらいの重みが欲しいです。
また、歯が抜ける表現はいらないと思います。負けたキャラクターがフォーカスされるべきではなく勝ったキャラクターが派手に画面に現れたほうがいいからです。クリエイトしていくと迷うこともあるでしょうが普遍的なことは変わらないのです。もっと横綱相撲でいいのです。革新的で普遍的という相反するものを作り上げるのがセガだと思っていますしそれが『バーチャファイター』なのです。
eスポーツを意識した展開と今後の展望
セガは、近年格闘ゲームのeスポーツシーンが盛り上がりを見せていることを強く意識していることは明らかです。今回の「First Look」で示されたビジュアルと洗練されたバトルシステムは、プレイヤーだけでなく、観戦者にとっても魅力的なコンテンツとなるでしょう。
オンライン対戦におけるネットコードの品質や、よりスムーズなマッチングシステム、そして観戦モードの充実などは、eスポーツタイトルとして成功するための不可欠な要素です。現状、プラットフォームや発売時期は未定とされていますが、次世代機での展開を前提としていることは間違いなく、快適なオンライン環境が提供されることを期待したいです。さらに一人用のオープンワールド、AIに指示して対戦するモード、実況、解説モードなど今までできたことは入れてほしいです。
『New VIRTUA FIGHTER』Projectは、シリーズの根幹にある「奥深い読み合い」と「確かな技術力」を継承しつつ、現代の技術と新たなシステムによって、格闘ゲームの新たな可能性を切り開こうとしています。今回の「First Look」は、その挑戦の始まりを告げる狼煙であり、格闘ゲームの未来を形作る重要な一歩となるでしょう。今後の続報から目が離せません。